📝 「知っているようで知らない【十二支】の秘密と動物たちのレース伝説」

🌟 私たちにとって身近な「十二支」


私たちは毎年、新しい年の始まりとともに、その年の**「干支(えと)」**の動物を意識します。自分の生まれ年の動物には、どこか親近感を覚える方も多いのではないでしょうか。

しかし、この「十二支」が、本来は何のために作られたのか、そしてなぜその順番になったのかをご存知ですか?

今回は、私たちが知っているようで知らない「十二支」の奥深い世界と、動物たちが繰り広げたユーモラスな伝説をご紹介します。

⛩️ 十二支の起源:暦と方位を定めるサイン

私たちが「干支(えと)」と呼ぶものは、本来は「十干(じっかん)」「十二支(じゅうにし)」を組み合わせた「十干十二支」の略称です。

このうち十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)は、古代中国で年や時刻、方位を示すために生まれた重要な暦の符号でした。

  • 12種類の符号: 子(ね)から亥(い)までの12種類。

  • 時刻の表現: 一日を12等分し、真夜中の「子(ね)の刻」から数えるなど、時間を正確に表すために使われました。(例:正午=午の刻の真ん中)

🐭 なぜネズミが一番なの?【十二支決定の神様レース】

十二支の符号に動物が当てはめられたのは、難しい符号を人々に分かりやすく浸透させるためと言われています。そして、この12種類の動物の順番を決定したのが、有名な「神様によるレース」の物語です。

1. レースのきっかけ

ある時、神様が動物たちを集め、「元旦の朝に、新年の挨拶に来た者から順番に一年の主役にしてあげよう」と告げました。

2. ネズミのずる賢さ(トップを飾った理由)

どの動物よりも体が小さく、力の弱いネズミ(子)は、どうすれば早く神様の元へたどり着けるか考えました。

ネズミが目をつけたのは、大きく、力強く泳ぎが得意なウシ(丑)です。ネズミはウシの背中にそっと乗り込み、ゴール直前までじっと隠れていました。

そして、ウシがゴールラインを越えようとしたその瞬間、ネズミはウシの背中から飛び降り、一着で神様の元へ飛び込んだのです。その結果、十二支は「子(ね)」から始まります。

3. ウシとその他の動物たちの順位

  • 二着:ウシ(丑)

    • ネズミに一番を奪われたものの、一番の努力家として二番手に。

  • 三着・四着:トラ(寅)とウサギ(卯)

    • トラは力強く、ウサギは素早い跳躍で後に続きます。

  • 五着:タツ(辰)

    • 唯一、空を飛べるタツは五着に。「なぜもっと早く来なかったのか?」と聞かれ、「世界中の人々に雨を降らせていたから」と答えたという逸話もあります。

  • 六着:ヘビ(巳)

    • 空を飛ぶタツのすぐ後に、地に這うヘビが続くのは面白い対比です。

  • 七着:ウマ(午)

    • 午はもう少しで七着でしたが、ヘビが先に滑り込みました。

  • 八着・九着・十着:ヒツジ(未)・サル(申)・トリ(酉)

    • 仲の良い三匹は、協力しながら一緒にゴールしました。

  • 十一着:イヌ(戌)

    • 他の動物と遊びすぎて遅れをとってしまいました。

  • 十二着:イノシシ(亥)

    • 最後はイノシシ。イノシシは真っ直ぐ進むことしか考えておらず、途中で腹が減ってしまい休憩していたために最下位になった、という説が有名です。


🎁 十二支から受け継ぐ教訓

十二支の物語は、ただの昔話ではありません。

体が小さくても知恵で勝負したネズミ、真面目に努力を続けたウシ、そして真っ直ぐな生き方ゆえに最下位となったイノシシなど、それぞれの動物から生き方の教訓を学ぶことができます。

自分の生まれ年の動物の特性や、このレースの逸話を知ることで、新年やご自身のルーツをより深く感じてみてはいかがでしょうか。

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